僕様王子に全てを奪われて
ああ…お腹減ったぁ

とりあえず着替えて、冷蔵庫から食べ物を漁ろうっと

ローライズのジーパンを履いて、キャミからTシャツに着替えると私はキッチンに向かった

冷蔵庫を開けて、ぽけぇっと中を眺めていると背後に人の気配を感じた

「なんだ、着替えちゃったんですか」

「あ、おはよう…有栖川」

ん?

私は自分のお腹を見つめた

シャツの裾から有栖川の白い手が見えた

ちょ…どこを触ってるのよ!

「可愛い下着…まだ脱いでないでしょ?」

「は? 見たの?」

「隣で寝てるのに…見ないはずがないでしょ?」

ま…そうだけど

タオルケットを首までかけてたし…見てないかと思って…

「可愛い?
ああいうのが可愛いと思うの?」

私は冷蔵庫を閉めると、有栖川に振りかえった
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