僕様王子に全てを奪われて
「『もん』って…最近の愛子さんって、子どもっぽいですよ!」
「まだ子どもだもの
15歳の立場をわきまえろぉ…って言ったのは誰よ?」
有栖川の実家に行くってことは、有栖川の両親に会わないとなんでしょ?
嫌だよ
会いたくない
滝沢家を怨んでいるんじゃない?
許婚の約束を裏切ったんでしょ?
裏切っておいて、天涯孤独の身になった途端に有栖川に面倒を見てもらってるなんて
知ったら…どう思う?
笑顔で受け入れてくれるとは思えない
確か、有栖川家ってお父さんはもう亡くなってて…
お母さんだけでしょ?
けっこう厳しい人だって聞いてるよ
「確かにそれは…僕ですけど
…て、旅行はどうするんですか?
僕は休みがとれそうにないんですが…」
「うん、知ってる
冴子から聞いたよ
でも行くって言っちゃたしなぁ
それに有栖川と一晩一緒に過ごしたから、一泊分の旅行はできる!」
私の言葉に、有栖川が首をかしげた
「なんですか…それ」
「前に言ったじゃない
有栖川と一晩一緒に過ごしたら、一泊分の旅行はオッケーって」
「まだ子どもだもの
15歳の立場をわきまえろぉ…って言ったのは誰よ?」
有栖川の実家に行くってことは、有栖川の両親に会わないとなんでしょ?
嫌だよ
会いたくない
滝沢家を怨んでいるんじゃない?
許婚の約束を裏切ったんでしょ?
裏切っておいて、天涯孤独の身になった途端に有栖川に面倒を見てもらってるなんて
知ったら…どう思う?
笑顔で受け入れてくれるとは思えない
確か、有栖川家ってお父さんはもう亡くなってて…
お母さんだけでしょ?
けっこう厳しい人だって聞いてるよ
「確かにそれは…僕ですけど
…て、旅行はどうするんですか?
僕は休みがとれそうにないんですが…」
「うん、知ってる
冴子から聞いたよ
でも行くって言っちゃたしなぁ
それに有栖川と一晩一緒に過ごしたから、一泊分の旅行はできる!」
私の言葉に、有栖川が首をかしげた
「なんですか…それ」
「前に言ったじゃない
有栖川と一晩一緒に過ごしたら、一泊分の旅行はオッケーって」