僕様王子に全てを奪われて
「あれ? なんで、来てるの?」

コンビニに入るなり、店長が私に驚いた顔で口を開いた

「は?」

私は店長の言葉に意味がわからずに、首をかしげた

何を言ってるの?

今日はシフトに入っているはずなんだけど…

なんで?

そんな不思議そうな顔をしているの?

「今日…シフトに入ってますよね?」

私は手帳を出すと、今日の日付を確認する

「昨日、電話があって『辞める』って……?」

「は? 誰がですか?」

「え? 悪戯?」

店長が眉をひそめて、頭の上にたくさんのクエスチョンマークを出している

「男の人から電話があって……」

有栖川?

もしかしてアイツのせい?

あったまにきた!

なんでそこまでするのよ

「わかりました
ご迷惑をおかけしました」

私は深々と頭をさげると、コンビニを出た
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