僕様王子に全てを奪われて
「もういいです!
さっさと着替えてきてください」

「はあい、どうもぉ」

Tシャツと黒のズボンを有栖川がドアに向かって投げる

床に落ちた服をささっと冴子が取ると、ドアを閉めた

「え? ええ?」

私は首をかしげて、眉に力を入れると有栖川の顔を見た

「飯島さんは男です」

「胸は?」

「毎日、寄せ集めて作ってるみたいですよ」

「つ…作って…ええ?」

私も頑張れば、もう一つくらいカップがあがるかな?

谷間…できるかな?

私は自分の胸をじっと見つめた

「揉まれると大きくなると聞きますけど?
揉みましょうか?」

「…え?」

私はぱっと顔をあげると、有栖川の顔を見た

「あ…いや…」

「嫌ですか?」

「ちがっ…嫌じゃないけど…その…」

「嫌じゃなんですね
では、遠慮なく」

有栖川は私の背中から抱きしめると、両手で胸を覆った

「お…おおっ」

「もっと…可愛いらしい声とか出ないんですか?」

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