僕様王子に全てを奪われて
「私…ブラつけてないから…」

キャミから…有栖川の手の温かさが伝わって…くるっ!

「こういう状況で、気にするアイテムでしょうか?」

有栖川の息が、耳にかかる

待ってよ!

今日は無理って言ってた!

言ってたよね?

私がかかと落とししたから・・・無理って

「だって、ブラがないとぉ…なんか…」

「柔らかいですよ」

私の頬が熱くなる

なんか…お尻がゾクゾクするっていうか…
むずむずするっていうか

さ…触らないでぇ

無理。

ムリ…無理、むりだよぉ

「ありすがわぁ…ダメぇ」

「そうそう、そういう声が…」

「有栖川…お願い…無理だってば……」

「愛子さん、可愛いですよ」

有栖川は意地悪だぁ

駄目だって言ってるのに!

無理だって言ってるのに

どうして嬉しそうな声で、囁くの

どうして指の動きを止めてくれないの?
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