僕様王子に全てを奪われて
「愛子さんがそれでいいと仰るなら、僕はそれでもいいですけどね
嫌なら、今すぐ部屋から出ていってください」

有栖川が低い声で冷たく言い放った

なんで?

どうして、理由を言ってくれないの?

「理由を…」

「出ていってくださいっ!」

有栖川が怒鳴った

今までに聞いたことがない低い声だった

私は唇を噛み締めると、有栖川の部屋を出ていった

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