僕様王子に全てを奪われて
「拒否権くらいあるわ
それに…色気のある下着なんて持ってないもの!
残念でしたぁ」

私はにやって笑って、大きく頷いた

無いものは無いんだから、やりようがないわ

「そんなことくらい知ってるわよ」

「は?」

冴子が、バックの中から紙袋を出して私に放り投げた

「買っておいてあげたの
感謝してよ
高かったんだから」

「入りません」

「使いなさい」

「使いません」

「仕方のない子ね
下着姿にして、聖一郎さんのベッドに縛り付けて帰ろうかしら?」

はあ?

なんで…そういうことになるかなあ

「…わ、わかった!
やります…やればいいんでしょ」

「報告、楽しみしているわ
あ…嘘はダメよ
聖一郎さんの顔を見れば、すぐにわかるから
今夜、あなたからのメールを楽しみにして待ってるから」

冴子がにこっと笑うと、立ち上がった

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