僕様王子に全てを奪われて
僕はベッドから離れると、携帯を手に持って回転椅子に座った

携帯の液晶で時間を確認する

午前3時20分

僕が寝てから4時間が過ぎている

愛子さんはいつ、この部屋にきたのだろうか

全然、気づかなかった

「冴子! これで…どうだっ…むにゃ」

ね…寝言?

「ふんっ…
どうせ15歳のガキ臭い男に振られたわよ!
魅力がなくて悪かったわねっ
ミニスカ、生足女め!」

「はい?
どんな夢を見てるんですか…」

こんなにはっきりと寝言を言う女性を僕は、初めて見ましたよ

愛子さん……色気なさ過ぎ…

「色気がなくて悪かったわね」

「え?」

僕はどきっとした

心の中を読まれたのかと思って、愛子さんの顔をじっと見たけど…

すやすやと寝息が聞こえる

また…寝言ですか
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