star dust
思わず声を上げそうになる自分を宥めながらも,正直我慢出来る自信はこれっぽっちもない




「おいって!
 何か話せよ」



「じゃあ黙ってください」



これにはボソッと『かわいくね…』と言われたが,別にこいつにかわいいとか思われても気持ち悪い


むしろ口にしたことで少し胸がスッとした




「もっと他にあるだろ−?」


他に?


言いたいことなら正直たくさんあるさ


だけど言ってどうなる?



一つ口に出したら全部出ると思う



この人の行動は全てが迷惑なんだ



ただこの人に言っても話にならないと思ってるから口にしないだけ……のはずなのに


他の何が引っかかって躊躇ってる気がしてならないんだ




「おまえ自分の父親に会っても何とも思わないわけ?」



けどさ?


これには理性や躊躇いなんてどっかいったよ




「あんた馬鹿か!?
 何とも思わないのかだって?
 思うに決まってんだろ!!
 だいたい父親?
 ふざけんのもたいがいにしろやっ」



……あ−あ,言っちゃった



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