star dust
そんな縁との出会いは施設だった


3歳の頃から施設育ちだった縁は,新しく入ってきた俺が気に食わなかったらしく


言われた言葉は『女みたいな名前』


まぁ冷めた子供だった俺は無視したんだけど


そしたらそいつがユカリって名前だって知った


『お前も女みたいな名前じゃん』


俺がお返しだと思って口にした言葉に縁は笑ったんだ


泣きそうな顔をして


それから俺たちは施設でも外でもずっと一緒だった


俺が施設を出てからも,母さんが見付かっても変わらない関係



「まぁ大体分かった
 でその初音ちゃん?に会わせてよ」


にっこり笑って言っても無理


ってか嫌だ


断固拒否すると『まっいっか』と諦めてくれた


ギャーギャー言ってる間に興味がなくなったんだと思う



「あっ3時」


「まじ!?
 急ぐぞ縁っ」


慌てているのには理由がある


初音の病院はどっちかっていうと施設に近い


つまり若干遠い


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