star dust
2人が怪訝そうな顔をしたのは言うまでもないが,気にしない


計画にはやることがたくさんある


最後までいるなんて言ったけどそれじゃあ時間的に無理がある


考えに考えた結果,母さんを連れて早めに帰ることにした


寂しい思いをさせることになるけど…


やっと出た許可だから


初めての外出だから


最高の思い出になってほしいんだ



「初音…ごめん!!」


「どしたの!?」


「俺と母さん今から行かなきゃ駄目なとこあるんだった」


一瞬寂しげな表情を見せたが,『私は大丈夫だよ』と言ってくれた


今日の寂しさを明日,2倍の楽しさで返してやるから


説明もせず,いきなり帰るとか言われて困惑気味の母さんを引っ張って病院を出る



「どういうことなの!?
 行くとこなんてないわよ!?」


「あるんだって!
 正確には連れていって欲しいとこなんだけど」


ギャーギャー言う母さんに外出許可が出たことを伝える


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