star dust
『やべぇ』と一人呟き人混みを掻き分けていく


しばらく辺りを探したが,消えたのかと思うくらい見つからない


チビだけどあの容姿と綺麗な長い髪はとても目立つから…


嫌な予感がし,大声で名前を呼ぼうとした時



「音緒ちゃ−ん!!」


微かに聞こえた俺を呼ぶ声


一瞬でどこから聞こえたのか判断し,初音の元へと急ぐ


声のした場所へと行くが初音は見当たらず,遅かったかと思った時,馬鹿をやってる騒がしい奴らが目に入った


邪魔だったから睨みつける…と思いもしない人物が中心にいた



「もう!!
 音緒ちゃんよりかっこよくなってから出直してきたら!?
 だいたいね−…」


聞こえてきたのは紛れも無く初音の声


色々と発してる言葉は信じたくないけども



「初音」


男たちの間に割って入り,初音を引き寄せた



「音緒ちゃん!!」


嬉しそうに抱き着いてくるけど…とりあえずそのまま放置


黙って見過ごすはずのない男たちの一人が俺の肩を掴む


男が何かを言う前に,初音に聞こえないようあることを呟くと,男は顔色を変えて道を開けた


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