star dust
「もう手は離すなよ?」


男たちから離れたにも関わらず,今だ抱き着いてる初音の手を再度取る


二度と離さないと自分に誓いながら



「うん!
 もう一人ぼっちは嫌だもんっ」


その30分後


はぐれたいのかというくらい動き回る初音に,手がついていかない


ガキみたいだと思い,ふとまだガキだったことを思い出した



「次はあれ乗りたい!!」


指差す先はコーヒーカップ


さっきはメリーゴーランドで前もその前も…


絶叫系には乗ろうとしない


多分,体のこと考えてんだと思うから何も言わない


初音はちゃんとしてる


ガキじゃ…ないんだよな



「回るの嫌い…??」


「全然っ」


正直苦手なんだけど…


初音のしたいこと,出来る事なら全部させてあげたいから


苦手だろうが恥ずかしかろうが何だってやりたいんだ


ちゃんとメリーゴーランドも乗った


まぁ口が裂けても縁たちには言えないけど


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