‡姫は王子に逢いたくて…‡
いつもの癖で
ひとり想像をふくらまし
プッと吹き出していると
いきなり上から
頭をくしゃくしゃっとされた。
「ちょっ//ボサボサになるーっ!」
両手で髪を抑えながら
銀河を見上げると
「家まで送れ。」
銀河がしれっとした顔でそう言った。
「えぇっ!なんでわたしがっ。」
「バーカ。冗談だよ。送ってやる。」
わたしがムキになっていると
いきなりバッとバッグを奪って前を歩きだした。
「あっ。ちょっと銀河?!ひとりで帰れるよっっ!//」
「あぶねーだろ。マヌケな夢っ子ひとりじゃ。」
「すっすぐそこだから大丈夫だもん!」
銀河はわたしの言葉に耳を傾けようとせず
いきなりグイっと手首をひっぱる。
「黙ってさっさと来い。」
そういうと
掴んだ手首をすぐに離した。