‡姫は王子に逢いたくて…‡
「夢恵っ!」
《3番線から列車が発車します。ご注意ください。》
プシューと扉がしまる。
「はぁっはぁっ。」
後を追ってきた日向を振り切って
電車に飛び乗った。
目には涙がいっぱいにたまって
日向に顔を見られたくなかった。
飛び乗った電車の扉に背を向け
日向からみられないようにした。
「...ふぇっ....」
飛び乗った電車に揺られて
夕日に照らされているわたしは
胸がぎゅっと苦しくて
ひとり帰りの電車で堪えてた涙が我慢できずに涙した。