‡姫は王子に逢いたくて…‡
「苦しいよっ!..ふぇっ...
好きでいるの..苦しいよぉっ!!...っひく...」
グイッ!!!
その瞬間わたしは
銀河の腕の中にいた。
「もうっもうわかったから!////」
銀河の大きな手が雨でびしょ濡れになったわたしの腰と後頭部にぎゅっと力がこめられる。
「ぎっ...//」
「何も言うなっ!」
はぁはぁと同じように息を荒げている銀河の胸の中はとても温かかった。
雨の冷たさに凍えそうな
真夏のグラウンドで
わたしは銀河に抱きしめられながら
ドキンドキンと
胸の鼓動を聞いていた。