‡姫は王子に逢いたくて…‡



――…


ブォォー!

銀河の家のリビングで
わたしはなぜか銀河に髪を乾かしてもらってる。


雨の中びしょ濡れになりながら
泣きじゃくるわたしを銀河が慰めてくれていた。


「乾いたぞ。」


コトンとテーブルの上にドライヤーを置いた銀河がつぶやく。


「ずびっ...」


泣き腫らしてパンパンの目で鼻水をすするわたしはどれだけ不細工なんだろう。



「ヤマンバ。」


へ?

目をパチクリさせるわたしをみて
銀河はからかうように笑った。


「髪ボサボサ。」


「えっ////」


慌てて髪をなおそうと両手で頭を押さえた。


「ジョーダン。髪ストレートなんだな。」


「う、うん。//いつもは巻いてるから。」



わたしがそう答えると
銀河はわたしの髪に手を触れ

サラッと髪をすくいあげた。



「この前も妹尾のことで泣いてたのか?」



ドキンッ!


髪のすき間から覗く銀河の眼差しがとても真剣で
視線を逸らせない。




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