‡姫は王子に逢いたくて…‡



「夢恵!」


駅の改札前で日向が手を振っている。


「日向!待った??ごめんね、お弁当作ってたら遅くなっちゃった。」


「マジ?夢恵弁当とか作れんの?!」


「ひどいっ!わたしだってこれぐらい作れるもんっ!!」



ぷうっと膨れるわたしの頭を
日向はわしゃわしゃと撫でた。


「いこーぜ。ほら。」


そういって日向はわたしに手を伸ばした。


あー、この感覚。
こうやって日向に女の子扱いされるのがうれしかったんだ。



「///...。」



差し出された手をきゅっとにぎり
日向のあとをついて歩いた。



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