‡姫は王子に逢いたくて…‡
「ナナ。もう友達できたの?...これからナナとは高校でもずっと一緒だな。」
「うんっ!受験がんばってよかったぁ。」
そんなラブラブな会話の後、
こちらに向かって歩いてきた彼はこういった。
「はじめまして。3年の藤堂です。生徒会やっててたまに見かけると思うけどこれからよろしくね。」
やっぱり......
わたしのことなんて覚えてないよね。
毎日放課後、
バスケ部の応援に行って
こっそり先輩の姿を目で追ってた。
目立たない存在だったからな。
「夢恵...」
ヒロが感づいて声をかけてくれる。
「わたしの彼です。///藤堂先輩。中学の時に塾で知り合ったの。じゃぁ夢恵ちゃん、ヒロちゃん、また明日ね!!」
奈々ちゃんは照れ臭そうに
頬を赤くしながら紹介してくれた。