‡姫は王子に逢いたくて…‡



ふたりきりの中庭に


はぁはぁっと息切れをしながら
わたしたちは

その場に座り込んだ。



「..はぁっ...借り物..なんて..書いてあったの?」



わたしは銀河に問い掛けた。



「突然連れ出して悪かったな。」


「ううんっ!わたしも楽しかったよっ!ねぇ..ところでなんて書いてあったの??..わたしと何か関係あること?」



「...いや、得に。」



銀河はそう言ったきり
肝心なわたしの質問に答えてくれない。



「...わりぃ。戻ろーぜ。」



そういうと
背をむけてグラウンドへ戻っていこうとする銀河。



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