‡姫は王子に逢いたくて…‡



「ストーーーップ!」


聞き慣れない声とともに
わたしの口は誰かの手によって塞がれた。



「はい、そこまで。..嫌がる女相手に盛ってんじゃねぇーよ。」


!?
わたしは何が起きてるのかわからず
目を何度かパチパチさせる。



「った、たすかったぁぁ..//」


日向の激しい攻撃を逃れ、ふにゃっと力が抜けてしまったわたしを


間を割って入ったその人が
支えてくれた。



ドキン....

綺麗な瞳と視線がぶつかる。

「自分の身ぐらい自分で守れ。安売り女。」



はい?


なっなっななななにっ!?
安売り女だ?


「ちょっと!!!わたしはそんなんじゃっ」


「ま、どーでもいいけど。」


わたしが言おうとした言葉に被せて
冷たく一言を言い捨てた。



....れ、冷血男ぉぉっ//



「おいっ!てめぇ!邪魔しやがって!!!まてよ!」


日向は冷血男を追ってその場を去った。


わたしはその場にひとりポツンととりのこされたんだ。



「なんなのよぉ!!キス魔の変態男に冷血男!!!バカ!ひどいっっ!!」



地べたに座りこんだまま
見えなくなった後ろ姿に叫んだ。






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