‡姫は王子に逢いたくて…‡
―――…
「夢〜恵っ!おっはよ〜!!」
「あっヒロぉ。おはよ。」
「昨日は大丈夫だった?日向に襲われなかった?」
朝からヒロは呑気に
ケラケラと笑ってる。
「...。ヒロ。わたしは失恋しても落ち込む暇もないよ。」
そう。
結局、わたしは初恋の人にいつの間にか彼女がいて
その彼女は入学して友達になった超美人な奈々で。
なんだか落ち込める状況にはなくて。
「夢恵!!今日も俺と二人で帰んねぇ?」
「ぎゃっ!」
後ろから突然現れた日向が
わたしの頬にキスをした。
....もうひとつ。
コレ。
.....日向の勢いにわたしは
圧倒されすぎて落ち込むどころではなかった。
でも、実は
それが案外笑ってられるのかもしれない。