‡姫は王子に逢いたくて…‡
「そう。鹿井銀河。わたし同中で。同じクラスになったことないからしゃべったことはないけど笹垣中ではカナリ有名だったよ。」
妙ちゃんは目をキラキラと輝かせながら
話しはじめた。
「有名って?」
「学校一のモテ男!クールででも時々見せる笑顔がたまんないとか!同級生はもちろん先輩後輩の間にもファンクラブがあったほどだよ。」
ファンクラブ?!
なんか漫画の世界みたいだ。
現実でそんな話きいたこともないけど
世の中いい男は藤堂先輩だけじゃないのかな。
「ちょっとどんだけいい男なの?夢恵、日向といい男運いいんじゃないの??高校入って運が開けてるね!」
妄想の世界に入りそうなところで
ヒロに現実へ戻された。
「ヒロってばっ//なんでわたし?鹿井銀河だかなんだか知らないけどわたしは冷たい人なんて嫌だし、第一偶然出会っただけで関係ないよ。日向だってわたしにはなんの関係もないんだし。」
「おい!俺が関係ねぇってどうぃうことだ。お前は俺の女なんだよ!」
「だぁか〜ら〜!いつわたしが日向と付き合うなんて言ったの?」
まったくみんな適当なことばかり。
あ〜ん。
失恋したばかりのわたしに恋なんて
どうでもいい話!
「とにかくアイツに夢恵は渡さねぇ。」
...はいはい。
もう勝手にしてください。