‡姫は王子に逢いたくて…‡
「はぁっ。高校生活の何に夢見てたんだろ。//」
校舎の真ん中にある中庭にやってきたわたしは
中庭の片隅の小さな植木の隣で
一人ちょこんと体操座りをして涙を拭った。
「入学一日目にして失恋するし、日向にふりまわされっぱなしで一日狂うし!」
わたしの夢にまでみたバラ色の高校生活はどこ??
だいたい委員会ぐらい好きなことがしたかった!
いつでも日向に邪魔される。
先輩のこともろくに落ち込めず、
平穏な時間がどこにもないっ!
「日向のバカヤロー!!わたしのスクールライフをかえしてよぉっ!」
誰もいない中庭で一人大声で叫んだ。
「............。」
バカヤローはわたしだ。
失恋したのは日向のせいでもない。
これじゃあ、ただの八つ当たり。
なんだか急に自分が情けなくなって
また涙が溢れ出した。
「はぁぁっっ。...わたし何やってるんだろ。」