遊女と経営者の恋愛事情-Ⅱ-
「嘘付くな。体調悪いんじゃないのか?」
結衣の着ているシーツを捲くると
横を向いている額に手を宛てた。
「……熱あるじゃねぇか」
「だから…大丈夫だよ。これぐらい」
「…ふざけんな!!お前…いい加減にしろよ……体調悪い事も言えねぇのか…」
「…心配かけたくなかったから」
「本当は俺を信じてないんじゃないか?昼間だってそうだろが。美月と何かあった事…何故言わなかったんだ?」
今聞く事じゃない事ぐらい
わかってる…。
でもな……俺は…。
お前に頼って欲しいんだ…。
ただそれだけ何だ…。