遊女と経営者の恋愛事情-Ⅱ-
夜の9時。
龍也さん…遅いな…。
龍也さんの事だから
急いで来てくれるんじゃないかって
思ってたけど…。
何かあったのかな…。
大丈夫かな。
あ、そうだ。
電話してみよう。
携帯電話を取り出して
すぐさま龍也さんへコールを鳴らした。
龍也さん…出て…。
コールが鳴り響く度に胸が高鳴る。
お願いだから…出て……。
「はい。結衣か?」
龍也さんが出てくれた。
大好きな人の声。
すごく…ほっとする。