愛してる…ただ、それだけ…



私が目を覚ましたらそこは病院だった。



日付はもう、次の日…私の誕生日になっていた。



「朱里?!起きたの??」



声の主を見るとそれは私のお母さんだ。



「私…?」



「あなたね、事故に巻き込まれたの。幸い怪我は左腕の骨折と足の打撲だけよ…


相手の信号無視だったみたい。」



「奏…奏は?私の後ろ、奏が居たんだけど。」



そう言うと母はちょっと悲しい顔で告げた。



「奏くんは、朱里を庇って…頭を強打したの。


今、ずっと眠っている状態なの…そして、これからも…戻る確立は殆ど0だって。」




そ…そんな…



< 10 / 31 >

この作品をシェア

pagetop