愛してる…ただ、それだけ…
「きっとこれは奏からのバースデープレゼントだわ。大切にしてあげてね?」
「はい」
「うん。奏も喜ぶわ。朱里ちゃんの喜ぶ顔一番最初に見たかっただろうに…」
おばさんは、悲しそうに微笑み、奏を見つめていた。
部屋に帰って箱の中身を見ると、ピンク色の花のネックレスだった。
ネックレスの下にひっそりと一枚の紙が入っていた。
広げてみる…
『朱里へ』
ドクンと胸が高鳴る。
パタンと1回閉じてしまった紙をもう一度広げる。