愛してる…ただ、それだけ…




『朱里へ


初めて手紙を書きます。

手紙ってすげぇ緊張するな。今、俺の周りには失敗してくしゃくしゃに丸めた紙が沢山転がってるよ。


朱里と居るといつも楽しくて、あんまり言葉に出来なかったけど手紙だったら素直に言える気がする。



大好きだ。いつも、ありがとう



照れくさいな…書いてるだけだけど照れくさい…
でも、伝えられて凄くいい気分だ。
このネックレスは俺が街を歩いている時に見つけたんだ。
朱里に似合うなって思ったんだ。
値段を見ると中学生には無理そうな値段だった。
でも、朱里にあげたいって思って…
そしたら気が付かないうちにお金は溜まっていってさ。

お前の首に掛けられるようになった。何か、つまらない話でゴメンな。


俺の予定通りに言っていれば今、みんなでわーわーパーティしてるのかな。照れくさいな…本当に。


中学卒業して俺達は高校に入学する。高校に入っても、俺等はずっと繋がってるから。


大好きだ、朱里。好き過ぎてたまらない…俺は一生お前と生きていきたいって思うんだ。


まだ若いくせにとか周りは思ってるかもしれねぇ。でも、俺はお前が運命の人だと思うから…お前と一緒に居たい。


ぐだぐだした手紙でごめんな。慣れない事をするもんじゃないな…


また、手紙いつか書かせてよ。


言葉に出来ない事を伝えるから…


HAPPY BIRTHDAY 朱里。


                     奏より』
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