愛してる…ただ、それだけ…
「奏くん、大丈夫かな?分かるかな。」
「は…い」
「俺は、進藤新。奏くんの担当の医師だから。ちょっといろいろ診させて貰うね」
奏はコクンと頷いた。
私はちょっとまだ頭が混乱していた。
奏が…起きた…
よかった…
私は足がかくっとなった。
「おっと…朱里ちゃん、大丈夫?」
そう言って私の身体を支えてくれたのは高吉先生。
高吉先生は進藤先生の補佐をしてくれているんだ。
高吉先生とも、もう顔なじみ。
高吉先生は進藤先生の義理の兄らしい…
私は、椅子に座って、奏の事を見ていた。