愛してる…ただ、それだけ…




次の日の朝奏の病室に行くと奏はまだ寝ていた。


昨日起きたばかりだからまだだるいのかな。。


私は奏を起こさないように


花瓶のお水を替えて…


お水をコップに入れておいて…


よし…完璧。


時計を見ると7時50分。


8時20分までに登校すればいいからまだ時間はある。


ココの病院から学校は目と鼻の先。だから8時10分ごろ出れば間に合う。


ちょっと最近拭き掃除してなかったなーと思い



雑巾を手にとって拭き拭き…



意外と几帳面なの…


ふと、顔を上げて奏の方を見ると奏がにっこりと私を見ていた。



「奏!起きてたの?」


「あぁ…おはよ」


「おはよ。」


「早起きだね、朱里。中学の頃は朝弱かったのに。」


「私も大人になったの!!ちゃんと起きるんですよーだ。」


奏に向かってあかんベーをする。


そして、2人で顔を見合わせて笑いあった。



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