いつだってマーメイド
2人とも羨ましい。かわいいし――
・・ん?
妙な沈黙。あれ、どうしたんだろう。
2人はあたしの方を見ていた。
え、も もしや―!?

2人は‘あなたどうなの?’とばかりに
あたしの目を覗き込んでる。
そんな、あたし言えないよっ!


だってあたし―たったの1回もないんだよ、告白されたこと。
あんまりかわいくないし、性格も男っぽくて不器用で最悪だし。

こんなんじゃ涼を好きになる資格なんてないのかも。
涼はすっごくかっこよくて性格もいいから
超モテる。
他のクラスあのこやこのこ、涼を狙ってるって噂。
はあ、最悪。
その時、恋海があたしの制服のすそを引っ張ってきた。

『早く、愛ちゃんは何回告白されたことあるの?』
・・・言いたくない。
『いえないっ!』
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