いつだってマーメイド
『あゆと恋海はモテるからすごいねっ。』
またまた作り笑顔で言葉を発したあたし。

それに帰ってきた恋海の言葉は―・・。

『ありがと、愛ちゃんはあんまし可愛くないから仕方ないんじゃないかな?
でもめげずに頑張ってね!』







堪忍袋の尾がきれるってこういうことをいうのかもしれない。


あたしはものすごい怒りで体が満ち溢れた。
炎を酸素の中に入れてすごい勢いで燃え始めた時みたいに。

何こいつ、調子乗ってる!
性格超悪いじゃん、ていうか一緒になってヘラヘラ笑ってるあゆも
あゆで超むかつく!

ねえ、あゆ。あたしたち親友でしょ?
何でカバーしてくれないの?
さっきから態度おかしいよ!!

『あ、ちょっと愛理スネてる!』
キャハハッと目の前で顔を合わせて笑う2人。
旗から見れば可愛い女の子なのに、
あたしから見れば醜い妖怪達・・。

何こいつら、まじでありえない。
『・・うざい。いい加減うざいよ!!』
ついにあたしの中の怒りがあふれた。
あふれて言葉になったのだ。
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