いつだってマーメイド
・・だんだん陽菜ちゃんに掴まれてる腕がいたくなってきた。
長い爪がくいこんでる。

『ちょ、腕はなして!』
『あ、ごめんごめん!』

陽菜ちゃんのすらっとした指が離れた。

『先生にみつからないようにしなきゃね!』
陽菜ちゃんがおどけた顔でいった。
『ふふっ、そうだね。』
自然と笑顔がでた。

案外いい人かも。前まであんまり好きじゃなかったけど、陽菜ちゃん。



う~ん、それにしても雑巾どこに落ちたんだろう。
1-5の窓から出たということは・・。
玄関から出た位置くらいかな?つまり正門。

5組の下は玄関だし。
『山下さん、陽菜の雑巾正門あたりにあるかも。』

あたしはこくんと頷いた。
わ、考えてること同じジャン!


あたしたちは階段を下りて長い廊下を走り、玄関へ向かった。




はい、ここでちょっと待て。

玄関ってあゆと恋海の掃除場所じゃなっかったっけ!?
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