いつだってマーメイド
涼、うじうじしてるの嫌いだからなあ。

いらついてるみたい。


『分かんない。緊張して声でないんじゃないの?』

あたしが言葉を返しても返事は返ってこなかった。


先生が言う。
『うーん、栗田さん声ちっちゃいかも。もうちょっと大きくできる?』

『はい・・』

はいって言ってるけどその返事事体も聞き取りにくい。

『うーん、じゃあ先生が栗田さんの代りに紹介!
栗田さんは、港町中学校ていう中学校から来ました。血液はB型だったかな?
みんなよろしくね。』


先生のその声によろしくー!と大きな声が帰った。

この声の主・・

クラスのお調子者男子、
あゆの隣の席でもある田中勝だ。

おい、勝。転校生狙ってんのかよおっていう声も聞こえだした。

またまたクラスがわいわい言う。



栗田さん、すっごい人気みたい。
まあ、あれだけかわいければ・・


『……』

話は戻って、どうしよう。
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