I♥〇型な彼



あたしの心の声を聞き取ったらしい桃が、さもどーでも良さげな声を上げる。


「桃ひどっ!桃には分からないのっ!?あのカッコ良さが!!」


必死に力説する私の気持ちは、桃には届かなかった様で・・・。


「分からんっ!杏子の趣味は全くもって理解できん」


と断言。



そして携帯の待ち受けを眺めながら・・・。


「あ~、蜜君今日もかぁわいい~」


と、瞳を♥にさせながら言っている。



「こっちこそ、桃の趣味が理解できないよ」


毒を吐きながら、入学式の時に思わず撮ってしまった桐君の写メを、じっくりと眺める。


「やっぱりカッコイイ~」


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