【 LOVERS 】

約束

コンコン――
『すみません、FREYJA(フレイア)
から来ました。
忘れ物を届けに・・・』

オーナーが閉店後、店を
出ようとする僕に
手渡した携帯電話。

上の階に届けるようにって

ここ最上階じゃないの?
と思っていたけどその上に
VIPルームが存在した。

どんなやつが泊まるわけ?
金持ちのおっさんが愛人と?

バスローブ着たはげた
おっさんなんか見たくないし・・・

『でもこんな時間に行ったら
迷惑じゃ?』
とやんわり断ろうとする僕に、
本人から携帯にTELがあったと言う。

自分で取りに来いよ!!

というのが顔にでてたのか、
オーナーから言い出した
ことらしい・・・

『すみませ~ん』
もう一度ノックして声をかける。


寝てるな・・・

仕方ない帰ろ!

フロントに預けよ。

そう思い立ち去ろうとした時に


カチャリ――





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