【 LOVERS 】
バスタブに両腕を乗せ
向いあわせで繭に
髪を洗ってもらう。

「稜の髪って綺麗だよね」

『そ・・ぉ?』

繭の髪の方が
綺麗なんですけど・・・?

繭の絹の様に細くて
しなやかな髪が、
僕を愛撫する時に
僕の胸にあたると妙に・・・

繭のバスローブ姿・・・

やばい興奮してきた。


繭に背中を向ける。

後ろからすくように洗われると
眠くなる・・・気持ちいい・・・。

「稜・・・どこか痒いとこある?」
と繭が訊いてきたから。

『・・・ここ』

と湯船に浸かった自分の股間を
指差すと

「バカ・・・」
と繭は笑っていた。


『繭・・・』

「うん?」

『ありがとう・・・』

「いいよ。これくらい」


いろんな意味でだよ

ありがとう繭


大好きだよ繭・・・


僕の頭を洗う繭の指が
優しくてまた涙がでてしまう。

「・・・稜?」

『痛っ!・・・繭のへたくそ。
目にシャンプー入った』

と顔にバシャバシャお湯をかけた。


後ろ向きでよかった・・・
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