【 LOVERS 】
繭が眠った後も、
もったいなくて
眠れずにいる。

繭の寝顔を見つめながら
一つ一つを忘れないように
自分の中にインプットする作業。

繭の睫毛って長いな…

と思ったら触れていた。

「…んっ……」

繭の顔が歪む

かっ、可愛いぃ…



どうしてこんなに
好きなんだろう…?

何で一緒にいたいんだろう…?

繭を見てると涙が
でるのはなぜだろう…


ベットを抜け出し、
バスルームにある
ミラーに自分を映すと

鎖骨に繭からつけて
もらったkissマーク…

そっと指で触れると
愛しさが募る

この朱い印はいったい
いつまで残ってくれるだろう…


一筋の涙が頬を流れ



その夜は

終わりを告げた…

< 107 / 143 >

この作品をシェア

pagetop