【 LOVERS 】
第六夜

愛人

『I love you~honey♪』

んちゅ♪

いきなりKissされた
繭が不機嫌な顔で僕を見る。

繭は朝が弱い・・・

そういう僕も夜行性。
低血圧だから夜のバイトしてるのに
この朝は異様にテンションが高く、

まぁ・・・寝てないだけなんだけど

『繭・・・後1時間で
チェックアウトだよっ♪
どうする・・・?
そのまま寝てる?』

「・・・・・・起きる・・」


繭は昼から仕事みたいで
シーツに包まりながら
無理矢理起きて、
ソファーでコーヒーを飲んでる。

「稜・・・朝から元気だね」
と眠そうな顔で僕に言う。

『うん、気分は爽快!
ん~~♪♪』

と伸びをする僕は

・・・バカなの?


「稜、今日仕事なの?」

『うん、そうだよっ♪』

果たしてこのテンションは
夜までもつのだろうか・・・


僕は繭より先にホテルを
でることにした。

そうしないと

多分・・・もたない・・・
辛い・・・

繭が着替えてる時に

繭の頬にKissをして

『ありがとう・・・繭、
じゃぁねっ♪』

大好きだよ・・・繭、

さよなら・・・


僕が繭を買うことはもうない。

繭もそれはわかってる。


僕が部屋を出ようとした時

「稜・・・」
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