【 LOVERS 】
繭は冷蔵庫から
マンゴーを取り出し
そのままかじってる。

繭・・・
そのマンゴー高いんだよ。
一緒に食べようと思ってたのに

「・・・おいしい」
と満足そうな顔をする。

うん。おいしいはずだね。
1玉1500円・・・
高級マンゴーだものっ。

『繭・・・皮むこうか?
・・・カットしよっか?』

と笑顔で言ってみた。

「・・・稜も食べたいの?」

と僕に近づいてハイっと
口元に持ってくる。

『あっ・・・はい』

と食べるとその完熟マンゴー
オレンジ色の食べごろで
とてもジューシー、
果汁がすごくて口から零れそう。

そしてまた繭が
ジュルっという音を立てて食べる。

そして僕に差し出すと

それをまた僕が一口食べ、

次に繭が食べる・・・
繭の目はトロンっとして
潤んでいる。

やっぱり酔ってる・・・?

口の周りはキラキラして
ひどくいやらしい。

交互で何回か食べた後、
どちらからともなくKissをした。

繭にkissしたのか
マンゴーにkissしたのか
両方を交互に食べて
口の周りはべチャべチャになり、

僕はそのままベットに
押し倒され、繭が僕の上に
跨ってkissをしてくる。

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