【 LOVERS 】
2人でいつものようにご飯を食べる。

繭がいて僕がいる。

1人より2人。

最後の日だっていうのにいつもと同じことを
やっている。

明日も同じ日がやってくるんじゃないかと、
錯覚してしまいそうになるほど・・・

自然な2人だった。



その夜のTVは、面白い番組が何もなくって
またDVDを見ることになった。

しかも借りた記憶のないホラー映画・・・

店員が間違ったのか、僕が間違って借りた
のか謎だった。

繭は見ないと言ったけど結局僕の横に座っ
て見てる(笑)

『繭、今ビクッ―てしなかった?!』
と笑いながら言う僕に繭は

「稜の体が動いたから、それに反応しただけ
だよ・・・」と冷たく言う。

『繭もしかして怖いの?だからホラー映画見
ないんだ?(笑)』っとからかう僕に

「怖くないし、面白くないから見ないだけだ
よ」と言ってくる。

僕はホラー映画も全然平気、ただ効果音に
弱く音がでる度に

『わっ!!』

を繰り返し、体がビクつくものだから繭がそ
の都度ビクッ―と動くそして、

「何が怖いって稜が怖いんだけど、いきなり
声だしたりするのやめてくれない?」

と繭が拗ねたような顔で言うから可笑しくな
る。

『うそだぁ~、繭が絶対先に動いてるよ~。
』と繭に絡む。

「・・・稜だよ」

『繭だねっ♪』

「稜が先」

『繭だって♪』


そのやり取りを繰り返した後、変なルールの
もとDVDの続きを見ることになった。

【命令ゲーム】

ビクッとなったり、先に声を発した人が負けの
単純なもの。

勝った人は相手に1つ命令をだす。

まぁ・・・2人王様ゲームみたいなやつ?

そのへんのバカップルもやらないんじゃない
か?と思いつつ、最後の夜もあってか僕らは
盛り上がった。


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