【 LOVERS 】
僕は、繭の手をとり繭の目を見てその指を舐
め始めた。

バニラ味・・・

ピチャピチャと音を立てながら、指を一本一
本丁寧に舐めあげる。
指の付け根にも舌を這わせ・・・

バン――!!

『!!!!!』
また効果音に体が反応してしまった。

だって、見てないからどんな状況かわかんな
いんだもん・・・

恐る恐る繭を見ると

「稜、お手。」
と反対の手の平を出した。

僕は犬の条件反射のようにその手の上にグ
ゥにした自分の手をのせていた。

ハッ?!

「何で犬のくせに服着てるの?脱ぎなよ」

と繭がクスッと笑い僕を見た。

えぇぇぇぇ?!!!!

『・・・まじ?』

「だって稜は犬でしょ?」


犬というより・・・

奴隷になった気がする・・・。


ハイハイ、

いいよ、いいよっ。

脱げばいいんでしょ。



僕は、着ていたロンTをバサッと脱いだ。
繭を見ると「下も」っという顔をしてる。

ベルトに手をかけると、
TVから効果音が突然鳴った。

『あぁ!!!繭、今ビクッてなった!!』

「・・・なってないよ」
と繭が目を逸らす。

『いいやなった!今、視界に入ったもん!』
っと必死な僕に

「・・・・・・じゃあいいよ。何すればいいの?」

と僕を見る。

『じゃぁ・・・kissして♪』

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