【 LOVERS 】
繭の体のことを把握していた僕は、その後わ
ざと繭をイカせないようにした。

終わるのがもったいなくて

繭をずっと抱いていたくて

この永遠を失うのが怖かった・・・


そして、結局繭の吐息交じりの声にいつも服
従してしまうんだ。

「・ハァ・・稜・・お願い・・・イカセテ・・・」


僕は繭と一緒にイク時に初めて言ってしまっ
た。

『・・・繭・・・愛してる・・・』


ずっと言いたかった言葉

でもずっと言えなかった言葉


繭のぐったりとしたその体に体重をかけない
よう覆いかぶさりしばらくそのままでいた。

繭が僕を見つめて髪をなでる。

その瞳が綺麗でただ見とれていた。



繭は何も言ってくれない・・・


そんなのわかっていたのに

だから言わなかった。


でも・・・言いたかったのかな?




僕らの関係は1ヶ月、


・・・援助交際


金=SEX


SEXと恋愛感情を切り離した関係にすぎない
のだから・・・


















< 130 / 143 >

この作品をシェア

pagetop