【 LOVERS 】
繭大丈夫かな・・・?

繭がうちでシャワーを浴びてる。

僕以外に使った人は
繭が初めてだった。

そもそもうちに人呼んだこと
ないし・・・


あっ、薬買ってこよう。
僕のせいで風邪とか
ひかないでね。

今のうちに・・・

自分でも信じられない行動を
とっていた。
雨の中を走ってる自分、
ありえない。

傘なんて意味ないし、

自分の時でも我慢するか、
叶夜あたりに頼むだろう・・・

僕は何を一生懸命に
なってるんだろう?

何で繭のことになると
自分がなくなるんだろう?


僕は繭に何を求めてるの?


家に着くと繭がベットに
座っていた。

少しホッとして、
繭の前に座ると、

僕の洋服を着た繭、
自分の家のソープの香りが
妙にイヤらしく感じた。

わざと気にしないように
したのに繭が僕の言葉を
さえぎるから、

・・・目を見てしまった。

僕を心配してくれてるの?

嬉しくて自然と笑みが
でてしまう。

ん?繭の手が僕に・・・

えっ??
心臓がトクン―っとなった。

繭がタオルの上から
僕の髪を拭く。

何かはずかしい・・・


繭の顔が見えなくてよかった。

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