【 LOVERS 】
自分が心配したことは
何もなく繭はデスクに
向かいパソコンを打っている。

部屋に入る時、眼鏡をしてる
繭にドキッとしたけど

今は後姿しか見えない。


アンティーク調の
茶色の革張りのソファー、
前のテーブルには、
お菓子の山があって、

僕はそのソファーに
横になって音を小さくして
TVを見ていた。

と言うよりほとんど聞こえない(笑)

聞こえるのは繭が
パソコンのキーをたたく音。

その音が心地よかった。

繭がイスの背もたれに
寄りかかり、
「ん~」と伸びをして
僕に振り返り。

「ごめん、
稜まだ時間かかりそうだから
退屈でしょ?
ジャグジーでも入れば?」

と言ってくれた。
家に帰ってシャワーも
浴びるのもめんどくさいし、
まぁいい機会だからって・・・

1回入ってるんだけどねっ。


あの時も思った。
なぜ部屋の中にジャグジーが??

これってありえなくない?

何か海外のホテルの
パンフで見たことあるけど
ここ1泊いくらするわけ?

クゥ~気持ちいい。

ミルク色の入浴剤が
肌に優しい。

これって何の匂いだろう?
花びらもあったけど
入れるのはやめた。

繭は似合いそう(笑)



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