【 LOVERS 】
叶夜の手の力が緩み、
僕の首元に顔を埋める
、僕はその叶夜
の髪を撫でながら
何度か『ごめんね』を
繰り返した。

叶夜はそのまま眠り
についてしまい、
僕はその間ずっと
思い出そうとしていた。
自分が売りを
やっていた時のことを…
金が欲しかった?
淋しかった?
SEXが好き?

何か違う…

SEXをして金がもらえる
単純なシステム。

僕は自分で最初に
値段をつけた。

それが上がるたびに
自分の価値が上がる
気がした。

求められると必要性を
感じた…?

自分の中でルールが
あった。
人それぞれ違うルール。
僕の場合は、
おっさんとやらない。
弛んだ腹とか
ねちっこいSEXがイヤ…

違う…子供の頃の記憶
が蘇りそうで気持ち悪くなるからだ。
案外トラウマだったりして…
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