【 LOVERS 】
あれから繭に会っていない。

僕のやってることは
間違ってる・・・

繭がそんなつもりで
言ってないことも
わかってるのに・・・

1人抱かれる度に
1つの感情を無くし、

そして1つの感情が
また生まれる。

繭・・・


いつもいつも繭の
ことばかりだった。

夜はバーで働き、
昼は体を売った・・・

もうすぐ1ヶ月・・・
1月ってこんなに寒かったけ?
もうすぐ2月なのにね・・・



鏡の中に写る自分は
昔の僕の顔に戻っていた。

その目は深く冷たく
哀しくて
繭の目を思い出す。

そして
涙もでなくなった


僕は暗闇の中を1人
さまよい続け
出口を探していた。

誰かが救いだしてくれるのを
待っていたのかもしれない。

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