【 LOVERS 】
第五夜

見えない鎖

稜から電話をもらった。

最初に言われた曜日には、
本業の仕事が入っていたから
無理だと断って、
空いてる曜日を言うと

『その日はどうしても
バイトが休めないから
遅くなるけどいい?』

と不安そうに訊いてきた。

「大丈夫だよ」
とオレが言うと嬉しそうな声で

『よかった。じゃぁ場所は
後で連絡するね』


稜に呼び出された場所は
稜の働いてる店の上、
最初に稜と会った部屋で、

外の夜景を眺めると
様々な色の光が宝石の様に
輝いていて、ハイウェイを
走る車のテイルランプの
筋が白く光ってとても綺麗だった。

稜はまだ仕事中

オレは早めに着いて
少し眠ろうと思っていた。

このところ仕事が忙しくて
睡眠をあまり取れていなかった。

大きめの黒いダブルベットに
濃紺とブロンズの
幅広いストライプのベットカバー
肌触りがとてもいい。
マクラはフカフカで、
横になるとなぜだかホッとして
睡魔が襲ってくる・・・


稜・・・
この部屋一泊いくらするのか
知ってるの・・・?


何だか・・・

とても眠い・・・


やっぱり稜の考えてることって
わからな・・・・・・

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