恋愛連鎖
傷心旅行
『別れようや。もう好きじゃねえんよ』

びっくりだった。

昨日までラブラブだったはずが、まさかの展開で涙すら出ない。

『分かった。じゃあね』

そう言い切る自分にも驚きながら、気が付けば蒸し暑い自分の部屋で泣いていた。

初夏の風が揺らぐ昼下がり。

私は、泣き腫らした目のまま特急電車の予約を取り次いでいた。

『東京か』

行き先は、東京。

田舎な私にしてみれば大都会もいいところだ。

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